取り組みの事例
求人票では伝わらない事を、応募の前に渡す
求職者は応募の前に必ず会社を調べます。そこで見つかるものが求人票だけなら、不安は残ったままです。求人票に書かれていない事に答える受け皿を、動画と職場の様子と言葉で作ります。
- 全工程
- 24工程
- 初回の人間の工程
- 10工程
- 2回目以降の人間の工程
- 8工程
STEP 1
誰に、何を伝えるか決める
来てほしい人と、その人の不安を先に決める
3工程
採用の情報発信は、素材を集めるより前に決めておく事があります。「誰に向けて」「何を打ち消すために」出すのか、です。
今の求職者は、応募する前に必ず会社を調べます。会社名で検索し、出てきた物を見て、そこで納得できなければ黙って離れていきます。面接に来なかった人の理由は、こちらには一件も届きません。
つまり、この施策で作るものは「宣伝」ではありません。調べに来た人が抱えている不安に、先回りして答えを置いておく受け皿です。だから最初にやるのは、その不安が何なのかをはっきりさせる事になります。
では始めましょう。
来てほしい人物像を一人に絞る
まず、誰に来てほしいのかを一人に決めます。
「若い人なら誰でも」「やる気のある人」では、誰の不安にも当たりません。未経験の20代なのか、同業からの転職者なのか、子育て中で時間に制約がある人なのか。この人が違えば、気にする事も、安心する材料も、まったく別物になります。
これは人間の判断です。どういう人が入ってきて欲しいか、どういう人なら続けられるかは、現場を回している人にしか分かりません。
一人に絞ると、他の人が来なくなるのではと心配になります。実際は逆です。誰にでも当てはまる文章は、誰の心にも引っかからずに読み飛ばされます。
応募をためらう理由を洗い出す
決めた人物像になりきって、応募をためらう理由をAIに出させます。
ここでAIにやらせるのは、答えを作る事ではありません。問いを出し尽くす事です。
- 一緒に働くのはどんな人か
- 入って最初の一ヶ月は何をするのか
- 未経験でも本当に大丈夫なのか
- シフトはどう決まるのか、休みは取れるのか
- 辞めた人はなぜ辞めたのか
- 体力はどれくらい要るのか
こういう事は、求人票には書かれません。書く欄が無いからです。そして書かれていないから、志願者は勝手に悪い方に想像して、応募をやめます。
AIは、この「聞きたいけれど聞けない事」を並べるのが得意です。実際に応募する立場になった時に何が引っかかるかを、感情の面まで含めて出させます。数は多い方がよいので、遠慮なく出させて構いません。
出せる情報と出せない情報を線引きする
出てきた問いを人間が見て、答える物と答えない物に分けます。
ここは絶対に人間の工程です。会社として何を公にしてよいかは、AIには判断できません。
- 給与の実額をどこまで出すか
- 辞めた人の話にどこまで触れるか
- 取引先の名前が出てよいか
- 映してよい設備と、映してはいけない設備
もう一つ、ここで決めておくべき事があります。「答えない」と決めた問いを、無視するのか、それとも「答えられない理由」を書くのかです。
都合の悪い問いを黙って外すと、志願者は気づきます。他社を五社も見ている人は、書いていない項目にすぐ気づく。「これは面接でお話しします」と一行書いてある方が、何も無いより信用されます。
この線引きは、募集のたびに引き直します。募集する職種が変われば、出せる範囲も変わるからです。
STEP 2
素材を集める
現場に行って、話を聞き、撮る
5工程
人間とAIが協働作業をするとき、質の高い素材からは、質の高い結果が生まれます。反対に、適当な素材しか用意せず、AIに丸投げをすると、誰でも作れるような価値の低い結果しか得られません。
採用の情報発信で言えば、素材とは「働いている人の言葉」と「本当の職場の様子」です。ここを外注の役者や借りてきた写真で埋めると、志願者は見抜きます。そして見抜かれた瞬間に、他の記述もすべて疑われます。
この段が、この施策でいちばん人の手が要る所です。
取材の質問と撮影の一覧を作る
不安の一覧が手元にあれば、聞くべき事と撮るべき物は、そこから逆算できます。
「一緒に働くのはどんな人か」という不安に答えるには、その人の顔と、話している声と、休憩時間の様子が要る。「最初の一ヶ月は何をするのか」に答えるには、入って半年の人の話が要る。
このように、不安の一つひとつに対して「何があれば打ち消せるか」をAIに考えさせます。出てくるのは、質問リストと撮影リストの二枚です。
リストがある事の利点は、現場で闇雲に撮らなくてよくなる事です。リストの指示通りに撮っておけば、後の工程で、リストと素材を一緒に渡すだけで、「この映像が何を撮ったものか」という情報が自動で付きます。それが、さらに後の工程で素材を言葉で探す時に効いてきます。
最後に、AIが出したリストへ人間が補足と修正を加えて確定させます。
働く人と経営者の話を動画で録る
質問リストに沿って、現場の人に話してもらいます。ここは人間にしかできない工程です。
大事なのは、原稿を用意して立派に喋ろうとしない事です。言い間違えても、話が前後しても、後の工程でAIが整えます。それよりも、その仕事を毎日している人が、普段どおりの言葉で話す方がずっと価値があります。
経営者の話も、同じように録ります。なぜこの会社をやっているのか、どういう人に来てほしいのか。求人票の「アットホームな職場です」という一行は誰も信じませんが、社長が自分の言葉で三十秒話している映像は、まったく別の重さで届きます。
なぜ音声ではなく動画なのか。顔が見えるかどうかで、受け取られ方が変わるからです。志願者が知りたいのは条件だけではなく、「この人たちと働くのか」という事です。
仕事をしている様子を動画で撮る
「この仕事が何をするものか」が見れば分かる映像を撮ります。
言葉で説明すると難しい仕事ほど、映像は強く効きます。求人票の職種名だけでは、その日一日で何をするのかが想像できません。想像できない仕事に、人は応募しません。
撮る時は、きれいに撮ろうとしすぎない事です。広告のように整えた映像より、実際の手つきが分かる映像の方が、この用途では役に立ちます。
現場の人が「こんなの当たり前だから」と思っている光景こそ、外から見た人には珍しく、そして知りたい情報です。
職場を360°カメラで撮る
職場のいくつかの場所に立って、360°カメラで撮ります。
360°カメラは、その場に立って一度シャッターを切れば周囲が全部写ります。ですから「どの角度から撮るか」を悩む必要はありません。考えるのは「どこに立つか」だけです。
なぜ普通の写真ではなく360°なのか。写真は、撮った人が見せたい所しか写りません。志願者はそれを知っているので、写真が良く見えるほど「都合の良い所だけだろう」と割り引きます。
360°は、その割り引きが起きにくい。見る人が自分で首を振って、隅まで見られるからです。「隠していない」という事自体が、情報になります。
素材を台帳に並べて探せるようにする
集まった動画と360°の素材を、一覧できる台帳の形に整えます。ここは自動処理の担当です。
やっている事は、素材と「それが何を撮ったものか」を一件ずつ結び付けて、後から言葉で引ける状態にしておく事です。
撮影リストに沿って撮っているので、「リストの三番目の指示で撮った映像」という対応が自動で付きます。説明を一から書き起こす必要はありません。
この一手間があると、後の工程で「未経験の不安に答える映像」と指定した時に、人間がフォルダを開いて探すのではなく、台帳の側から該当する素材が返ってきます。
STEP 3
職場を歩ける形にする
360°の写真を、画面の中で歩ける職場にする
2工程
撮った360°の写真は、まだ「歩ける職場」にはなっていません。一枚ずつ見られるだけです。
この段では、その写真をつなぎ合わせて、画面の中で職場を移動できる状態にします。
なぜそこまでするのか。職場見学は、応募前の不安をいちばん強く消す手段です。しかし応募前の人を全員呼んで案内するのは、現実には無理があります。その代わりを、画面の中で用意する工程です。
写り込みを消して歩ける職場にする
ここは自動処理の担当です。二つの事が黙って進みます。
一つは、写り込みを消す事です。360°で撮ると、必ず撮影した本人と三脚が写ります。その部分を機械が周囲になじませて塗りつぶします。
もう一つは、立ち位置どうしを結び付ける事です。写真の重なり方から「どこに立って、どちらを向いて撮ったか」を計算し、「ここからあそこへ移動できる」という結び付けを自動で引きます。
この結び付けを人が手作業で設定すると、場所の数が増えるほど手間が積み上がります。撮った写真の側から位置が割り出せるので、その作業をまるごと機械に渡せます。
出来上がるのは、見る人が自分の足で歩いているように場所を移れる職場です。
見せてよい範囲かを確かめる
出来上がった「歩ける職場」を、人間が実際に歩いて確かめます。
この工程を省いてはいけません。360°の怖い所は、撮った人が意図していない物まで全部写る事です。
- 掲示板に貼られた社員の名前や連絡先
- 机の上の書類、取引先の名前が入った箱
- まだ公表していない設備
- 整理が追いついていない場所
普通の写真なら、フレームの外にあれば写りません。360°では、後ろも足元も天井も写っています。
「これは出さない」という判断は、その会社の人にしかできない仕事です。出せないものが見つかったら、その場所を導線から外すか、撮り直します。
STEP 4
短尺動画をつくる
長い素材から、30秒で伝わる形を切り出す
2工程
集めた動画は、そのままでは長すぎます。
志願者は、会社を調べる時に腰を据えて見てくれません。移動中に、片手で、音を出さずに見ます。その見方に合う形へ切り出すのが、この段です。
話した言葉を文字にして30秒の要点に切り分ける
ここでは、動画から音声を分離するプログラムと、分離した音声を文字に起こすAI技術が働きます。
この二つを別々のソフトで手作業でやると、読み込んで、処理して、書き出して、名前を付けて保存して、どこに行ったか分からなくなる、という状態になります。その一連を連結させて、動画を入れれば文字が返ってくる形にしておきます。
文字になれば、AIが中身を読めます。話の切れ目と手の動きの切れ目を見て、意味のまとまりごとに短く分けます。
「この仕事が何をするものか、30秒で」という切り口も、ここで作ります。長い取材の中には、必ず一番良い三十秒があります。人が全部見返して探すより、文字にしてAIに拾わせる方が速く、そして見落としが減ります。
字幕を入れて短尺動画に書き出す
切り分けた動画に字幕を付けて、公開できる形に書き出します。自動処理の担当です。
字幕は既定で付けます。理由は単純で、スマートフォンで見る人の多くは音を出さないからです。音が無いと何も伝わらない動画は、その時点で見られません。
字幕の文字は、前の工程の文字起こしから来ています。だから字幕を打ち直す作業は発生しません。文字起こしを直せば、字幕も直ります。
書き出す形は一つではありません。縦長の画面で見る場所と、横長で見る場所があります。そのつど作り直すのではなく、同じ素材から必要な形を機械が書き出す形にしておきます。
STEP 5
不安に答える言葉をつくる
求人票に書かれていない事に、会社の言葉で答える
3工程
ここからは言葉の工程です。
S1で洗い出した不安に、実際に答えていきます。ここで一つだけ、絶対に守る事があります。
答えるのはAIではなく、会社の人だという事です。
不安の一覧を、答えのある問いに整える
洗い出した不安は、そのままでは答えられません。「人間関係が不安」に答えろと言われても、答えようがないからです。
そこでAIが、答えられる大きさの問いに割ります。
- 今いる人は何人で、年齢はどれくらいばらけているか
- 入った人は最初、誰に教わるのか
- 分からない事があった時、誰に聞く事になっているか
- 仕事中に会話はあるのか、黙々とやる現場なのか
こうなれば、事実で答えられます。そして事実で答えた文章は、「アットホームな職場です」より何倍も強く効きます。
AIが得意なのは、この「大きくて答えられない不安」を「小さくて答えられる問い」に割る作業です。
会社としての答えを自分の言葉で返す
割った問いに、会社の人が答えます。ここだけはAIに答えさせません。
理由は二つあります。
一つは、事実を知らないからです。AIは、その会社に何人いて、誰が新人を教えているかを知りません。知らないまま書かせると、もっともらしい嘘が出てきます。そして採用の場面での嘘は、入社後のミスマッチという最も高くつく形で返ってきます。
もう一つは、その会社の言い方が消えるからです。AIが書いた文章は、どこの会社の採用ページにも載っていそうな言葉になります。五社を比べている志願者にとって、そういうページは記憶に残りません。
答え方は、書かなくて構いません。問いを読み上げて、口で答えたものを録っておけば足ります。書こうとすると身構えて、当たり障りのない言葉になってしまいます。
答えを読み物の形に書き起こす
口で答えた内容を、読んで分かる文章にAIが整えます。
やっているのは、翻訳ではなく整理です。話し言葉には、言い直しや前後の入れ替えがあります。それを、問いと答えが並んだ読み物の形に並べ替えます。
ここで注意すべきなのは、AIが「整える」ついでに「盛る」事です。言っていない事が足される、数字が少しずれる、現場では使わない言い回しになる。文章としてもっともらしいほど、間違いは見つけにくくなります。
だから、この原稿は必ず後で人間が読みます。見るのは、うまい表現かどうかではありません。話した人が言っていない事が混ざっていないか、それだけです。
STEP 6
一か所に集めて公開する
会社名で検索した人が、迷わず着く場所を作る
5工程
素材と原稿が揃いました。残っているのは、それを「志願者がたどり着ける場所」に置く事です。
ここで一つ、多くの会社が取りこぼしている事があります。会社のサイトは、たいてい取引先やお客様に向けて作られています。そこに採用の情報を一行足しても、志願者の受け皿にはなりません。
志願者の入口を一般のお客様と分ける
志願者だけが読む場所を、別に用意します。
同じ玄関から入れると、両方が中途半端になります。お客様が知りたいのは実績と品質です。志願者が知りたいのは人と働き方です。
一つのページに両方を書くと、お客様は採用の話を読み飛ばし、志願者は事業の話で離脱します。
入口を分けると、もう一つ良い事があります。「この人は志願者として来た」と分かるので、どの入口から何人来たかを後で数えられるようになります。計測の下ごしらえが、ここで済みます。
これは最初の一度だけ決めれば済む工程です。二回目以降の募集は、同じ場所の中身を差し替えていきます。
素材と原稿をページの型に流し込む
台帳にある動画・360°の職場・原稿を、ページの型に流し込みます。自動処理の担当です。
どの素材をどこに置くかは、台帳の説明とページの枠の対応で決まります。「未経験の不安に答える映像」という枠には、その条件に合う素材が入ります。人間がファイルを選んで貼り付ける作業は、ここでは発生しません。
もう一つ、この工程が黙ってやっている事があります。検索した人に、その内容が正しく伝わる形で情報を添える事です。求人の内容を、検索する側の機械が読める形式でページに埋め込んでおくと、求人を探す画面に載る道が開きます。これは手で書くと間違えるので、原稿から自動で作らせます。
中身を確かめて直す
出来上がったページを、人間が見て確かめます。
自動で組んだ物は、たいてい八割か九割は正しく仕上がっています。残りを見つけるのが、この工程です。
見るべき所は三つあります。
一つ目は、事実として合っているか。話した人が言っていない事が混ざっていないか、数字がずれていないか。
二つ目は、映った本人の確認です。自分が話している映像がどこに載るのかを、本人が見ます。「聞いていない」が後から出るのは、社内で最も高くつく事故です。
三つ目は、会社として出したくない物が写っていないか。背景に映り込んだ書類、掲示物、他社の名前。これは機械には判断できません。
直したい所は、その場で直せるようにしてあります。直した内容は素材の台帳に返るので、同じ間違いが次のページで繰り返される事はありません。
ページを公開する
確認の済んだページを、誰でも見られる状態にします。自動処理の担当です。
ここを自動にしておく理由は、公開の作業に人の手が入るほど、事故が起きやすいからです。古いファイルを上げてしまう、一部だけ差し替え忘れる、公開したつもりが反映されていない。どれも、手作業で繰り返す限りいつか起きます。
確認したものが、そのまま公開される。その一本道にしておくのが、いちばん安全です。
求人票・媒体・SNSから一か所へ導線を引く
作った受け皿へ、あらゆる方向から道をつなぎます。
- 求人媒体の原稿から
- 求人票の紙面から(QRコードで)
- SNSの案内欄から
- 会社のサイトから
ここが抜けていると、せっかく作った受け皿に誰も来ません。志願者は、媒体で見つけて、会社名で検索して、そこで出てきた物を見ます。その検索結果の先に、この受け皿が立っている状態を作ります。
この工程を自動にしておく意味は、URLを手で打ち直さなくて済む事です。手で打てば、いつか打ち間違えます。公開したページの場所が、そのまま各所のリンクとQRコードになる形にしておきます。
STEP 7
出して、測って、直す
作って終わりにせず、どこで脱落したかを見る
4工程
ここまでで、受け皿が立ちました。しかし、作って終わりにすると、この施策はほぼ確実に「やったけど分からない」で終わります。
採用の情報発信が難しいのは、失敗が見えない事です。応募しなかった人は、何も言わずに去ります。だから「どこで脱落したか」を数字で見る仕掛けを、最初から組み込んでおきます。
まずは小さく始めて、効果を測る。その順番を守るための段です。
どこから来たかを数える仕掛けを置く
公開と同時に、来た人がどこ経由かを数えられるようにしておきます。自動処理の担当で、最初の一度だけの設置です。
数えるのは、大きく四つの段です。
- 媒体などで見られた回数
- 会社名で検索された回数
- 検索した人のうち、受け皿まで来た人の割合
- 来た人のうち、応募や問い合わせまで進んだ人の割合
大事なのは、これを最初に置く事です。後から付けようとすると、その前の期間の数字が永久に手に入りません。比べる相手がいない数字は、増えたか減ったかすら言えません。
もう一つ、正直に書いておくべき事があります。会社名で検索された回数は、自社のサイトが立っていないと取れません。つまり、この施策を始める前の数字はほぼゼロです。それ自体が「これまで調べに来た人を取りこぼしていた」証拠でもあります。
短尺動画をSNSへ定期的に出す
作り置きした短尺動画を、決めた間隔で出していきます。自動処理の担当です。
ここを自動にする理由は、続かないからです。SNSの発信が止まる理由は、たいてい「ネタが無い」ではなく「毎回作る人の手が空かない」です。
先に作り置きしておいて、出す作業を機械に渡す。そうすると、忙しい月でも止まりません。
出す目的は、その投稿から直接応募をもらう事ではありません。会社名で検索した人が、更新の止まっていないSNSを見つける事です。最終更新が二年前のページしか出てこない会社は、それだけで一つ不安が増えます。
段ごとの通過率を毎月ひとつの画面に集める
置いた計測の結果を、毎月ひとつの画面にまとめます。自動処理の担当です。
ここで大事なのは、画面に載せるのは機械で確定できる数字だけ、という事です。「今月は手応えがありました」といった解釈は載せません。解釈は、数字を見た人が自分でする物です。
そしてもう一つ、段ごとに指標は一つだけにします。十個並べると、どれを見ればよいか分からなくなり、結局誰も見なくなります。
見えるようになるのは、こういう形です。見られた回数はあるのに、検索されていない。検索はされているのに、受け皿まで来ていない。来てはいるのに、応募していない。
どの段で落ちているかで、次に直す場所がまったく変わります。
いちばん弱い段を見て、次に直す所を決める
数字を見て、次に何を直すかを人間が決めます。
やってはいけないのは、全部を直そうとする事です。応募までの道のりは掛け算なので、いちばん低い所が全体を決めます。そこ以外を直しても、結果はほとんど動きません。
- 見られていないなら、出す場所を増やす
- 検索されないなら、最初に目に触れる文章を変える
- 検索されても来ないなら、検索結果に出てくる物を直す
- 来ても応募しないなら、答えていない不安が残っている
最後の一つが分かった時は、S1に戻ります。不安の一覧に、まだ拾えていなかった項目があったという事です。
この施策は、一周して終わりではありません。出して、どこで落ちたかを見て、その一箇所を直す。それを繰り返すたびに、受け皿の穴がふさがっていきます。
そして、ここで直しているのは応募数だけではありません。事前に現場を見て、不安に答えを得てから応募した人は、入った後で「思っていたのと違う」と言って辞めにくくなります。採用でいちばん高くつくのは、採るまでの費用ではなく、採った後すぐ辞められる事です。
残ったもの
設備・製品が1件増えるたびに、
人がやるのはこの8つだけ。
人の手が要るのは24工程のうち10工程。うち2工程は最初の1回だけの準備なので、募集を出すたびに人がやるのは8工程だけ。
ご相談
自社の設備・製品でも同じことができるか、確かめませんか。
扱う点数や素材の状態を伺えば、どこまで自動化できるかをお伝えできます。